高校生の就職活動なぜ一人一社?高卒の退職率が高いのはあなたのせいじゃない

私が人事としてメーカーに勤めていた頃、毎年5名前後の高卒採用を担当していました。

ハッキリ言って大人の目から見ると高校生は、何も知らない子供です。
でも、何も知らないからこそ偏見なく物事を吸収する能力は大人より優れており、毎年、採用して1年後の成長を見るのが本当に楽しみでした。

ただ、高校生の採用は、企業にとってはかなり大きな負担になっているのも事実です。
結論から言えば、高卒の採用は学業優先のために制約が非常に大きいのです。

また、そのために会社側としても高校生の潜在能力や適性を見極めるのは非常に難しく、いつも頭を悩ませていました。

今回の記事では、次の2点を詳しく紹介したいと思います。

  • 学業優先のために起きる高校生の就活の特徴
  • 高卒の退職率が3年で4割と高い理由

高校生の就活の特徴

高卒採用の特徴と言えば、次の3つです。

  1. 1人1社制
  2. 面接は原則1人1回、2回行う時は1日で終わらせる
  3. 内定を出したらほぼ確実に獲得できる

1つずつ解説していく前に、高校卒業者の採用選考スケジュールというのが国で定められています。
まずは、採用選考スケジュールから紹介します。

【新規高等学校卒業者の採用選考スケジュール】
ハローワークによる求人申込書の受付開始:6月1日
企業による学校への求人申込及び学校訪問開始:7月1日
職場見学および説明会:7~8月
学校から企業への生徒の応募書類提出開始:9月5日(沖縄県は8月30日)
企業による選考開始及び採用内定開始:9月16日
参考:厚生労働省 新規高等学校卒業者の就職に係る推薦及び選考開始期日等について

ガッチリ定められているのが分かりますか?

さらに高校卒業者を対象とした求人を出したい企業は、次の手順を踏まないといけません。

  1. ハローワークに求人票を提出する
  2. ハローワークおいて求人の内容を確認しOKをもらう
  3. ハローワークから学校に求人が提出される

あくまで18歳の『子供』を採用するので、きっちり定められているようです。
では、1つずつ解説します。

一人一社制

「一人一社制」とは、高校生は1社にしか応募できない仕組みです。
大学生の就職や一般の転職の場合は、何十社と書類を応募してその中から面接に進んでいく方式ですが、高校生の就活は1社に応募するとその他の会社へは応募できない仕組みです。

厳密には、高校生が応募する形ではなく、学校側が高校生を推薦する形になります。
そして、推薦された高校生は、学校側から他社への応募を制限されます。

ただし、応募した会社からの内定を得られなければ、その次に応募する場合は、2社以上、同時に応募することができます。
この一定の期間、1人の生徒が応募できる企業を一社とする制度のことを「一人一社制」と言います。

学校の成績が良く、先生受けの良い生徒ほど大手の一流企業へ応募(推薦)できますので、内定を取れる確率はとても高くなります。

1回目の採用で定員に満たない場合に、次の複数応募の中から選ぶことになりますが、人気の企業は1回目の採用でほぼ定員になるので、1回目の応募で行きたい会社から内定を取れないと次の会社は希望とは遠い会社になってしまいます。

そのため、自分の希望する会社に就職できないのでその後の離職率を高める原因になります。
また、高校生としては、会社の比較ができないので、1社しか応募していないのに、その会社が良いかどうかを判断しないといけないという無茶ぶりになってしまっているのが現状です。

しかも企業側にとっても大きな足かせが次のルールです。

面接は原則1人1回、2回行う時は1日で終わらせる

高校生の面接は原則として1人1回しかできません。
たった1回の面接と先生からの推薦状だけで、その子の適性と性格などを判断しないといけません。

ハッキリ言って不可能です(笑)

もし2回面接したい場合は、1日の午前と午後に分けるなどして1日で完結させないといけません。

いやいや、ふつう面接っていうのは1回目と2回目の間を開けることで前回話した内容との矛盾点や気の緩みなどを突いて、本質を見極めていくものなのに、その日のうちにやったら意味ないし。。

なんてことは当然分かっています。

でも、そういうルールなんです。
だから、2回面接する会社は少ないです。

私もたいていは1回の面接しか行わずに内定を出していました。
高校生の面接なんて、マニュアル通りにしか話さない高校生の言葉しか分かりません。
あとは、褒めちぎられたウソだろという先生の推薦文の2つだけです。

結局は、採用してからでないとその子の本質は見抜けませんので、過去に採用した高校の生徒だから、たぶん大丈夫だろという安直な判断で採用しています。

だから、ミスマッチが起きます。
もちろん、会社としては子供である高校生を精いっぱいフォローして、サポートします。

でも、たった1回しか面接できないので上辺だけしか分かりません。
結局、入社して半年で辞めてしまう子もやっぱりいます。

ただ、強いてメリットがあるとすれば次です。

内定を出したらほぼ確実に獲得できる

企業が内定を出したらほぼ確実にその高校生を獲得できます。

これは非常に優秀な高校生が来てくれると、とても大きなメリットです。

内定を出したらその子は確実に入社してくれるんですから、他の企業と取り合いになって条件を上げ足りしなくて良い分、一般の転職者の採用よりもずっと楽です。

この理由は、学校側と企業側のパイプです。

学校からの推薦という形をとっているので、

企業側からすると

「あなたから推薦するんだから、内定だしたらちゃんと入社してくれますよね。
まさか断りませんよね。」

という圧力になります。

ただ、高校生が内定を辞退することは、法律で禁止されているわけではありません。
そのため、一応は内定辞退は可能です。

でも、万が一、内定辞退すると、学校と企業の信頼関係のパイプが切れて、次の年以後、その高校からの応募者は内定が取れないという事態になりかねません。

そのため、高校側も推薦を出す前に、高校生に内定を得たら確実に入社するように強く説得してくれています。

ここまでガッチリと決められているので、企業としてはこの手順を踏まえた採用をしないといけないので、柔軟な対応というのができません。

そのため、やっかいな問題が起きます。
それが、離職率の高さです。

次を見てください。

高卒の退職率が3年で4割と高い理由

大学生と高校生の離職率の比較

高卒と大卒の離職率

こちらは入社後3年以内の離職率を一覧で表しています。

見てもらうとわかりますが、企業の社員数が少なくなるにつれて、明確に離職率が上がっています。
特に社員数が100人未満の中小零細企業だと5割以上が3年以内に離職してしまいます。

逆に社員数が100人以上の会社だと高校生と大学生の離職率に大きな差はありません。

なぜこんな事態になるのか?
元人事としてその原因を考えると、2あります。

  1. 面接でのミスマッチ
  2. 入社後の教育問題

これまでですでに書いた通り、面接でミスマッチが大きな理由の1つです。

もう1つが入社後の教育問題です。
大企業ほど社員の教育体制が完備されています。

しかし、中小零細企業は社員教育に割くだけの人員も予算もありません。
そのため、OJTの名目で、いきなり仕事に就かせて働きながら仕事を覚えさせるのが一般的です。

また社員数が100人以上の大企業の場合は、待遇が良いのでミスマッチがあっても辞めるともったいないと考え、離職率があまり高まらない傾向があります。

でも、中小零細企業の場合はヤバイ問題が起きます。

高校生が卒業後に就職して3年以内に辞めると起きるある重大な問題

それは、『何の経験もスキルも無いまま社会放り出される』という問題です。

そのため、高校生が学校を卒業して就職し、その後に離職した後にもう一度正社員に戻れる確率は非常に低くなります。

と言いますか、ほぼ絶望的です。

私も人事をしていたので、高卒で入社した後、1年半で退職した男性から応募の履歴書が届いた時は、なんにもきらめくものを感じられず、心に引っかかる要素もなかったので、面接に回す気にもなりませんでした。

ところが、私の知り合いの女性は、同じように1年弱で退職し、フリーターを1年半続けていたにも関わらず、ある人材紹介会社経由で応募し、そのまま面接に回って即採用になりました。

その人材紹介会社は、10代、20代で正社員の経験が短い人やフリーターなどを専門とした転職支援会社でした。

ポイントは20代までの限定という点です。

20代なら正社員の経験が短くても、フリーターの経験しかなくても、何のスキルが無くても、そのような『20代の未経験を専門にしている人材紹介会社(就職エージェント)』があります。

20代は年齢に価値があることに当の20代が気づいていません。
正社員の経験がなかったとしても、まだ20代なら正社員として採用してくれる会社が多いからこそ、このような就職支援ビジネスがあるんです。

その中でも就職率が非常に高い2社を紹介します。

高卒の未経験のスキル無しでも正社員になれる転職支援会社

20代フリーター専門のJAIC(ジェイック)


JAIC(ジェイック)は、20代のフリーター、未経験を専門にしている転職エージェントで、就職成功率が80.4%、1年後の入社後の定着率は94.3%と非常に優秀な数字を出しています。
就職成功率80.4%の秘訣はフリーター歴がなくて、ビジネスマナーの無い人に向けの研修も行い、書類選考が無く、人物重視での面接で決まるため、正社員の経験がゼロでも安心してください。

またせっかく入社できても、正社員の経験がない人は、すぐに辞めてしまう傾向にあるので、JAIC(ジェイック)ではすぐに辞めないようフォローを行い1年後の定着率は94.3%と高くなっています。
具体的には、入社直前、入社1ヶ月後、入社3ヶ月後、入社6ヶ月後に研修と面談を行い、それ以外でもいつでも相談できる体制と整えています。

ここまで手厚いフォローをするので、厚生労働省から数少ない『職業紹介優良事業者』に認定されています。

東京、千葉、神奈川、埼玉、愛知、大阪、兵庫、福岡、広島、山口と広いエリアで説明会を開催していますので、まずは無料の説明会に登録してください。

JAIC(ジェイック)の公式サイトはこちら

JAIC(ジェイック)について詳しくはこちらで紹介しています。

ジェイック(JAIC)とは? ジェイック(JAIC)は20代のフリーター、未経験、既卒、大学中退からの正社員への就職の支援を専門とし、未経験を...

20代までのフリーター専門のリクルートグループの就職Shop

もう1つ紹介するのが就活、転職で有名なリクルートグループの就職Shopです。

こちらも20代が9割を占めており、正社員未経験のフリーターが75%とほぼ正社員経験のない人を対象としています。

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業界の理解を深めるためのセミナーも充実しているため、まったく未経験の業界でもしっかりと事前に知識を入れられるので入社後に困惑することはありません。

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こういった転職エージェントは、採用した企業から料金をもらう仕組みになっているので、どちらの転職エージェントも無料で利用できます。

ハッキリ言いますが、20代であってもフリーターで正社員の経験が無い、もしくは2~3年未満だと1人で就活しても採用される確率はとても低くなります。
なぜなら20代で就職活動、転職活動に成功しているほぼ全員がこういった転職エージェントを利用しているからです。

とくに20代後半に差し掛かっている人は急いで下さい。
もう今日、明日中にでもとりあえず登録だけ済ませてください。

1日遅れるとそれだけでチャンスを失うということをに気づいてください。

未経験やフリーターは20代で脱出しろ!:まとめ

いかがでしたでしょうか。
フリーターのまま30代になったら悲惨です。
もちろんフリーターのまま30代を楽しんでいる人はいるでしょう。

でも、その多くはこの先の将来に今よりも良くなることは絶対にありません
考えてみてください。

正社員の友人から遊びに誘われてもお金がないと断っていたら、その友人はそのうちにあなたを誘わなくなります。
すると、フリーターのあなたは、同じぐらいに給料、年収の人と群れることになります。

お互いに傷をなめあい、世間に愚痴を言い、卑屈になって狭い世界で生きるようになります。
その快適な空間から抜け出せなくなります。

すると友人も減り、情報も減り、ますます孤立していきます。

20代のあなたはまだ気づいていないでしょうが、若い時の1年は、お金にすれば数千万円以上の価値があります。
現実問題として、何億払っても20代に戻りたいと言っている30代、40代は大勢います。

それだけ貴重な時間をフリーターという時間給で切り売りしてしまっているのです。
仕事で忙しいのもあるでしょうし、実際に今のフリーターとしての仕事に誇りを持っているかもしれません。

でも、本当に安定した幸せな30代以上の人生を送りたければ20代の今こそ本気で正社員に向けて就活をすべきなんです。

後で気づいても手遅れなんです。

だから、上で紹介した2つの人材紹介会社は、今日か明日中に必ず登録してください。

登録したからと言って、強引に会社を紹介されて勝手に就職先を決められるなんてことは絶対にありません。
今の現状から脱出して、正社員の地位を取りたければ、いつ動くのか、

まさに、『今でしょ!』

今しか無いんです。

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