美容師を辞めたい!でもどうやって転職する?

美容師の離職率は3年で8割という現実

美容師として働いている人の数

平成27年3月末現在、全国で49万6,697人で前年より9061人増加しています。
厚生労働省美容業概要

ただ、この人数は美容師として活動している数であって、美容師免許を持っている資格保持者は120万人以上と言われています。

美容師の資格を取るには卒業するまで200~270万もの授業料がかかる専門学校を卒業する必要があります。
真剣な気持ちがないと支払えない金額です。

参考:美容系専門学校の学費

つまり、美容師免許を取得して働き出したけれども、何らかの理由で美容師を辞めた人の数が約70万人と6割もの人いることが分かります。

ただ、驚くことではありません。
私はもともと税理士事務所で勤務していましたので美容師の顧問先もたくさん見てきました。
だから、断言できますが、美容師の離職率は非常に高いことで有名です。

ちなみに美容学校を卒業後、実際に就職した人のおよそ半分が1年で離職しています。
そして最終的に8割以上の人が3年ももたずに離職しています。

独立ではありません。
離職です。

美容師を離職した人たちの相談にも乗っておりましたので分かりますが、美容師を辞めた人のほぼ100%近くは美容業で学んだ経験やスキルを活かしながらも、まったく別の道に進んでいます。

では、そもそも美容師を辞める理由はなにがあるのか?を実際の経験を元にご紹介します。

美容師を辞める7つの退職理由

1,給料が安すぎる

専門学校を卒業したての1~2年目のアシスタントの給料や、25才の美容師のスタイリストで給料はいくらぐらいだと思いますか?

1~2年目のアシスタント:月収13~15万
3年以上のスタイリスト:月収20~23万
30才前後の店長:月収25~30万

どうですか?
美容師の平均年収は260~280万円と言われていますが、大部分は平均以下だと思ってください。

ただ、あくまで平均ですので渋谷や大阪のキタやミナミで人気美容師になれば、1000万プレーヤーもでてきます。
でも、そんなに稼げる人は100人いても1人もいません。

8割はアシスタントでの給料の低さに耐えきれず、スタイリストにならずに離職しています。
もちろん店舗の規模によっても差はありますが、20代で月収30万を超えることは無いでしょう。

2,労働時間が長すぎる

美容室はだいたい10時開店で夜の9時ぐらいまで営業していますが、1人の美容師の労働時間は8時間ぐらいとなっています。

が、しかし。。

社会人ならこの労働時間で収まらないことぐらいは分かっているはずです。
どの美容室でも朝には朝礼や準備があり、帰りの掃除があり、鍵閉めなどもあります。

さらに美容室は不衛生だとお客さんも来ないので、アシスタントが残業して隅から隅までキレイに磨き上げないと上司からの罵声が飛び交います。

シャンプーやコンディショナー、カラーリング原液など必要な備品の購入もアシスタントの仕事です。
もちろん欠かせると仕事ができませんので、気が抜けません。

また、お昼はゆっくりランチなんて不可能です。
混み合う時間にお客さんがいれば5分で昼食を終えることなんてザラにあります。

だから、実際の労働時間は12時間を超えていてふつーだと思ってください。
毎日これだけの労働時間ですと、体力的にも精神的にもきつく離職してしまうのは当然の流れです。

3,カットの練習にお金がかかる

さらにアシスタントは仕事が終わった後に、スタイリストになるためカットの練習が必要です。

カットの練習は、練習専用の人形の頭がありますので、自腹で購入して練習します。

人形の頭部だけを家庭のゴミで捨てると気持ち悪いし事件かと疑われれるので、家ではできません。
お店に残ってカットの練習を行います。

このカットの練習専用の人形の頭部は、カットウィッグと言われて、1つが4000円前後します。
毎日1つカットの練習をするとそれだけで12万円以上します。

ハッキリ言ってめっちゃお金がかかります。
スタイリストでも毎月20万ぐらいです。

アシスタントなら14万前後です。
カットウィッグに支払うお金を自腹で買って練習するという業界の体質が問題だと言わざるを得ないのですが、カットウィッグを買うお金がなく、練習ができずにスキルが上がらず、美容師を辞める人が多いのも1つの現実です。

4、人間関係と精神的疲労が大変

美容業は上下関係が非常に厳しい世界です。
アシスタントにとって上位のスタイリストの意見は絶対です。

また、スタイリストも大きくスタイリストとトップスタイリストがいます。
その差もまた大きいのです。

それだけ上に気を使う体育会系のノリについていけない人はついていけず人間関係のトラブルになります。

また、お客さんが思っている髪型がちょっとでも想像と違うとクレームです。
クセ毛や頭の形、髪の量によって同じ髪型でもぜんぜん見栄えは変わりますが、お客さんはそんなことお構いなしで要求してきます。

ちょっとしたスタッフの言動で不快にさせたりする場合もあります。
こういうことが立て続けに起きて、精神的に疲れてしまい離職してしまう人もいました。

これは個人店だろうがチェーン店だろうが同じです。

この人間関係の煩わしさから離職する美容師が多くなります。

5、社長がワンマンでパワハラ気味

美容室の社長は基本的に超ワンマンな人が多いです。

しかもそのほとんどがパワハラ気味です。
良くも悪くも職人気質なんで、マネジメントという概念がない人が多いので、感情をそのまま相手にぶつけます。

社長が女性であるとより一層、パワハラ傾向が強くなります。
私も、その様子を見ていて『美容師にならなくて良かった』と本気で思いました。

6、手荒れがヒドイ

アシスタントの美容師さんは毎日何十人者お客さんの頭を洗います。
だから繰り返すシャンプーやドライヤーで手がボロボロです。

手の水分が飛んでクリームを塗っても追いつかず血がでていることもあります。
お店によっては手袋を使うのを禁止しているところもあり、手の皮が突っ張って動かなくなり医者から止められて退職する人もいます。

一種の職業病です。
実は、この退職も多いのです。

7,体調を崩す

美容室は夏は涼しく、冬は暖かくが基本です。
その上で座ることなく立ち続けるので、足がむくみ、体は冷えます。
また、冬場は暖房の影響で目が乾き、肌もカサつきます。

お客さんの前で座っているわけにもいかないので、立ち続ける仕事に体調を崩す人もたくさんいます。
少ない休憩時間の上に冷暖房で体の調子が狂い、その上に立ち仕事、この3つの組み合わせで知らず知らずに体調を崩して離職してしまいます。

手荒れとは別に、体が悲鳴を上げ、やむなく離職という人もいます。

では、以上のような理由で辞めるにしてもどういうタイミングで美容師は辞めようと思うのか、実際に美容師を辞めた人たちに話を聞いてきました。

美容師が辞めたいと思うタイミング

1位:アシスタントとして半年が過ぎた時

なんと美容師を始めて半年で、本気で辞めたいと思うそうです。
その理由を聞いてみました。


朝から晩まで働いてるのに東京で1Kに住んで1人暮らしで生活するだけでカツカツ。
友人とシェアルームに住んでるけど、彼女を呼べないしカッコつかない。
給料安い上に労働時間も長すぎて将来が考えられない。
スタイリストさんでもようやくふつうの会社の新入社員レベルの給料ってありえない。

子供の頃からの夢だったんだけど、とにかく店長のパワハラがヒドイ。
俺がアシスタントだった頃は、とか話すけどそんなこと知らないし。
美容師をやる前はもっと華やかな業界だと思ってたけど、完全な体育会系のノリが本当にイヤ。

やっぱり給料の安さと労働時間が長すぎるというのが大きな意見でした。
月収で15万円を切ると、生活も難しくなります。

中には同じ美容師の彼女と2人で1Kに住んで、生活しているというカップルもいましたがそれでも月収30万円に届かないのでカツカツということでした。

後は、上司のパワハラです。
本人はその自覚がないでしょうが、相当キツイことを言っています。

アシスタントは、半人前のお荷物だから何でもさせようというノリがあります。
それに耐えきれなくなるのが半年目のようです。

2位:スタイリストになっても給料が思ったより上がらない時

がんばってスタイリストに上がったのに給料が低すぎることに気づいた時に辞めようと思うようです。


スタイリストになって喜んでたんですが、同じ年齢の幼馴染が平社員で私よりも月収で10万円以上も給料が高いのを聞いて愕然としました。
このまま朝から夜まで働き続ける仕事も続ける自信もないし、生活が厳しいというのが大きな理由です。

スタイリストになるのはだいたい25才を過ぎた頃です。
女性ならそろそろ結婚も考える頃ですが、

長時間の立ち仕事は体に負担をかけるので、正直ずっと続けられる人はごく一部です。
しかも年齢的に家族を持つようになると20万ぐらいの給料では家族を養えません。

その時に、泣く泣く美容師を辞めるようです。

3位:名ばかり店長で責任が増えた時

せっかく店長まで登ったのに辞める理由はただ1つ。


店長と言っても名ばかり店長で決定権はオーナー(社長)が握ってるんです。
だから、自分では何も決められない。
でも店舗の売上が下がると責任を押し付けられる。
しかも店長なんで残業代も出ないので、スタイリスト以上に働いて給料はスタイリストに毛が生えた程度。
ハッキリ言ってバカらしくなってくる。

美容室の店長ほど低い給料の店長はいません。
月収30万前後ですからね。

責任だけはあるけど決定権が無いと、ただの罰ゲームです。
それに気づいた美容師さんは辞めていきます。

でも、ハサミで髪を切るだけの美容師が他に転職できるの?
そういう疑問を持っている人が多いですが、実は意外と転職できちゃいます。

美容師を辞めた後はどんな仕事をやっているの?

1,デザイン職(Webデザイナーなど)

美容業のように華やかな業界に憧れる人は、デザインセンスがあります。
そのデザインセンスを実現できるようにデザイン職に転職する人が多いのです。

実際に美容師からWebデザイナーに転職したという人の割合はかなりの数にのぼり、私の周りのWebデザイナーさんでも10人以上は元美容師です。

2,アパレル職(ショップ店員)

アパレル職も美容師の転職先の1つとして大きい市場です。
アパレルも美容師も実は根本は同じなんです。

『他の人からキレイに見られたい、かっこよく見られたい』

その夢を実現する仕事なんです。
だから、相手をどうキレイに、カッコよく見せるかというところを意識して仕事をしていた美容師さんはアパレルでもお客さんから非常に好評です。

3,経理や経営企画

意外に思うかもしれませんが、経理や経営企画など経営の根幹に関わる仕事に転職している美容師もたくさんいます。

特に店長クラスを経験した人です。

アシスタントやスタイリストをマネジメントした経験があり、広告や売上などお店のお金の流れを把握してきたので必然的に経理や経営視点が持てるようになっています。

実はその経験はとっても貴重なんです。
一般の企業では、マネジメント経験や経営管理の経験のある人材は非常に重宝されます。

だから、美容師で店長クラスまで上がった人は転職すると年収で300万以上のアップも普通にありえます。

まとめ:美容師を辞めた後の転職は想像している以上にやりやすい

いかがでしたでしょうか。

美容師を経験した後の転職は想像以上にやりやすいということはご理解頂けましたでしょうか。

美容師の仕事がキツイから気軽に辞めようというのはオススメしませんが、将来を考えて本当に続けられる仕事かどうか悩んだら一度、転職を検討してみることをおすすめします。

ただ、美容業は他の業界と違って特殊です。
ずっと美容業で頑張ってきたあなたは転職方法はおろか、他にどんな仕事があって、あなたにどんな強みがあるのかもよくわからないでしょう。
だから、転職のプロに相談することをおすすめします。

転職のプロとは転職エージェントです。

求人している企業と求職者の間をつなぐ仕事をしている会社のことで、リクルートエージェントやDODA、パソナキャリアが有名です。

こういった転職エージェントは、求人している企業からお金をもらっているので求職者、転職者は一切お金おはなる必要がありません。

この転職エージェントを利用することが転職を成功させるポイントです。

転職エージェントを使いこなす10つのポイント


元人事部だからこそ転職業界の裏も表も全てを知りつくしています。
転職エージェントを徹底的に活用して転職を成功させるための10のテクニックを紹介します。

1,転職エージェントは3社以上を掛け持ちする

転職エージェントごとに持っている求人の数と業界は全然ちがいます。

最大手のリクルートエージェントを頂点に準大手のDODA、パソナキャリアと続きます。

それぞれ特徴があり、サポート体制も違います。
さらにエージェントは1社だけしか登録していないと、対応が良いのか悪いのかも判断できません。

他社の対応と比較するから良い悪いが分かります。
人生で何度もあるわけではない転職で失敗しないためにも最善のエージェントを選択できるよう必ず3社以上に登録してください。

2、転職エージェントのキャリアアドバイザーになった経緯を質問する

キャリアアドバイザーと初めての面談の時は、アドバイザーは色々と雑談をしながら本音を探ろうとしてきます。

そこにあえて乗っかかってアドバイザーになった経緯を質問しましょう。

この質問の意図は2つあります。

  1. 転職しようとしている人を真摯にサポートする意欲があるか
  2. アドバイザーとしての経験はちゃんとあるのか

1,転職しようとしている人を真摯にサポートする意欲があるか

ハッキリ言ってキャリアアドバイザーで1000万以上の報酬を得ている人はたくさんいます。
だからお金のためにアドバイザーをやっている人はかなりの数でいます。

別にお金のために仕事をするのは悪いことではないんですが、キャリアアドバイザーになった理由を聞いた時にお金のことを出す人は相当お金に執着していますので、あなたが内定を取ったら、あなたのキャリアにふさわしい企業かどうかよりも自分の利益を優先して内定承諾を急かしてくる可能性があります。

だから、お金を口に出したら用心するかアドバイザーを変更しましょう。

2,アドバイザーとしての経験はちゃんとあるのか

アドバイザーとしての経験は少なくとも3~5年ないと未熟です。
なぜなら、アドバイザーは転職希望者と面談したり求人を探したりすることが本来の仕事ではありません。

アドバイザーは実際に企業に足を運んでどういう人材がなぜ必要なのかを人事の担当者と腹を割って話すことが大切な仕事だからです。

会社が求める人材の裏も表も知り尽くしてこそ、ふさわしい人材を紹介できます。
ただ表面的な資格や経験を見ただけでは会社ごとにふさわしい人材かどうかわかりません。

それが分かるようになるのに3~5年はかかります。
だから経験が浅い場合はアドバイザーを変更するか他社のエージェントのアドバイスを参考にしましょう。

3、仕事の経験やスキルについては嘘をつかない範囲でしっかりアピールする

まず前提ですが、職務経歴書や履歴書で絶対に嘘をついてはいけません。
転職エージェントはあなたの仕事の経験やスキル、資格そして学歴を信用した上で企業に推薦してくれます。

もしそこに虚偽の記載があると、あなたとキャリアアドバイザーの間だけでなく、転職エージェントと企業の間の信頼関係を壊すことになり、最悪の場合、転職エージェントの利用を断られる可能性があります。

そして、こういった登録情報は基本的に一度登録すると記録が残ります。
そのため、数年経ってもう一度転職したいと思った際にも虚偽記載であることがバレるとエージェントを利用できません。

だから、嘘をつかない範囲でしっかりアピールすることです。

例えば、経理での経験が2年ぐらいと短く、精算書まではほぼ間違いなく作れても決算書までは作れない場合、

『決算書の作成経験がある』

と書くと虚偽記載になりますが、

『帳簿入力から精算書までを担当しほぼミス無くキッチリと仕上げることに関して上司から信頼されていました。』

と書くのです。

決算書の作成経験無しと書くとマイナスアピールに繋がりやすくなりますので、精算書までは十分に作るスキルがあると書くとプラスのアピールになりますし、嘘はついていません。

4、 エージェントが企業に出す推薦文は必ずチェックさせてもらう

転職エージェント経由で応募すると、あなたの職務経歴書と履歴書と併せて『推薦文』というエージェントが作成したあなたをもうひと押しするアピール文を付けてくれます。

このアピール文は、およそ作文用紙2~4枚弱、だいたい400~1000文字ぐらいの文章なのですが、経験の浅いエージェントや担当している人数が多いキャリアアドバイザーだとあなたが書いた職務経歴をそのまま書き写すだけというものや、もっとひどい場合だと勘違いしているケースがあります。

だから、キャリアアドバイザーには必ず次の一言を言って推薦文を確認させてもらいましょう。


私は自分の職務経歴についてうまく伝えられたか不安がありますので、面接時に相違が無いように一度、私の方で拝見させて頂きたいため、書いていただいた推薦文をメールで送って頂けますでしょうか。

ポイントは、メールで送ってもらうことです。
その場で見るだけだと、自分で修正できないためです。

ちなみに私が人事として推薦文を見ていた時に、これはないなと思ったひどい推薦文を紹介します。

真面目な方で経験のある方です。
詳しくは直接、面接で確認ください。

人事の採用担当としてこの推薦文を見た時に笑ってしまいました(笑)
実際に会ってみると非常にスキルの高い方だったんですが、業務内容が経験のある人でないと理解し難いのでキャリアアドバイザーはとりあえず適当に書いたのだと思われます。

こんなことにならないようしっかりプッシュしてもらうために自分で推薦文をチェックするのを忘れないようにしましょう。

5、あなたの優先順位を上げるために『良いところがあればすぐに転職可能』と伝える

キャリアアドバイザーにとって嬉しくないのはダラダラと面接を繰り返していつ転職したいのか明確でない人です。

なぜなら転職エージェントにとって売上につながるのは『転職先が確定した時』だからです。
内定を得て、内定に承諾した時に、転職先の企業からお金をもらえます。

それまでは、いわばボランティアのように尽くしているんです。
だから、すぐに転職したいという意欲の高い人を優先的に対応したがります。

これは人事としてもよく経験があります。
実際に担当のキャリアアドバイザーから電話をもらうこともあるんですが、


○○さんよりも□□さんの方がすぐにでも転職できますからおすすめですよ。

と言われたことがあります。

つまり□□さんを推してるんだと分かりますのでこちらからも□□さんを先に面接に回すことになりました。

だから成果報酬主義のキャリアアドバイザーの気持ちを逆手に取って、最初に担当についてもらった時に必ず聞かれる『転職時期はいつ頃が希望ですか?』と聞かれたら、『良い所があればすぐに転職したい!』とハッキリ答えるようにしましょう。

6、1週間に1回は必ずエージェントに連絡するもしくは登録情報にログインする

人事にいた頃の担当のキャリアアドバイザーに聞いて知ったことなのですが、転職エージェントでは求人を出している企業側から人材の依頼を受けると、転職者の登録データの中から企業の希望条件に該当する人材を検索して、その人に企業側からの求人内容を伝えて応募の可否を確認します。

その際、該当する人材の数と企業側の募集人数を見て、まずは10名に一斉にメールで連絡し、応募が少ないもしくは無い場合は次の10名に一斉連絡する仕組みになっています。

その人材を検索する際、どういう順序で人材が並んでいるかというと、キャリアアドバイザーとの連絡を取った日順なんだそうです。

もちろん連絡を取った日、もしくはログインした日が新しい人ほどキャリアアドバイザーの目に着きやすい上位に並びます。
これはシステムでこのように決まっているそうで、キャリアアドバイザー側で操作してどうこうできないと言っていました。

この理由はシンプルで、キャリアアドバイザーと長らく連絡を取っていないと転職を決めた可能性が高いと判断するからです。

そして通常は3ヶ月連絡をとっていないと休眠マークが着き、半年以上連絡をとっていないとデータベース上に表れなくなるそうです。

だから1週間に1回以上、連絡を取っているとキャリアアドバイザーの目に止まりやすくなり、求人の連絡も入りやすくなりますのでライバルよりも早く求人情報をキャッチできるようになります。

自分で積極的に会社を探すのも悪くないですがせっかく転職エージェントを使っているなら、気になる求人があったらエージェントにメールで確認するほうが更新日も新しくなり、優先的に紹介してもらえるようになります。

7、担当のキャリアアドバイザーのアシスタントにも丁寧に接する

担当のキャリアアドバイザーは1人で転職希望者をフォローしているわけではありません。
通常は1~2名のアシスタントが付いています。

キャリアアドバイザーの仕事は、企業の求人条件を調べること、転職希望者と面談することが主な仕事です。
アシスタントの仕事は面接の日程と場所の調整が主な仕事です。
ただ忙しいキャリアアドバイザーの場合、転職希望者との面談を優先し、企業の求人情報を調べてマッチする人を探すという仕事をアシスタントに任せている人もいます。

だからアシスタントだからと、軽く扱ったり、無礼な態度を取ると気分を害されて求人情報を他の人に流すということもありえます。

アシスタントは、仕事がまだ未熟だからアシスタントなんです。
実際にミスをすることもあります。

私自身が転職活動をしていた際に、あろうことか面接の場所を間違えていたということがありました。
あきれて愚痴ってしまいましたが、それからメールの連絡が非常にドライになってしまった記憶があります。

だからアシスタントもあなたをサポートしてくれる1人の人間として礼儀正しく紳士的に接しましょう。

8,どうしても合わなければ担当者の変更を依頼しましょう

転職エージェントはたくさんのキャリアアドバイザーを抱えています。
もちろんキッチリとした研修と経験を持っていますが、1人1人が自らの個性を持って対応しています。

だから、アドバイザーがあなたのためを思って対応してもあなたにとっては不快に感じたり、業界について知識が薄かったりすることはありえます。

そういう時は気軽にアドバイザーの変更を申し出ましょう。
あなたが思っているほど転職エージェントは、担当者の変更を重大視していません。

変に義理固く、最初の担当者に依頼し続ける理由はありません。
大切なことはあなたの転職の成功です。

そのためにふさわしいアドバイザーがつくことが最優先です。

実際に私も転職活動していた頃に担当者を変更してもらった経験があります(笑)

その時のメールの文面をそのまま記載しますので参考にしてください。

担当者の変更メール例

いつもお世話になっております。
○○です。

現在、○○様にご担当頂いており、非常に丁寧にかつ真摯にご対応頂きとても感謝しております。
ただ、少し私の希望する業種についてもう少し経験のあるアドバイザーの方にご担当頂きたく、お手数ですが、一度他のアドバイザーをご紹介頂けますでしょうか。

なお、○○様の対応に不満があるわけではありません。
私の希望する業界は少し理解が難しいためよく知っている方の方が話は通じやすいと思いました次第です。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

この文面を転職エージェントのお問合せ窓口へ送ります。

担当者の変更の依頼メールのポイントは3つです。

1,担当者の変更を希望していることが明確にわかるように書く
2,現在の担当者の不満を書かない
3,現在の担当者へのお礼も含めておく

この3点の理由は、担当者変更の依頼メールは担当者も読むからです。
これは実際に担当のアドバイザーから直接聞きましたので間違いありません。

なお、担当者を変更してもあまり対応が変わらない時は、なにも告げずそっと他社の転職エージェントを当たりましょう。

9,同じ求人案件に同時に他の転職エージェントから応募しない

人事部の採用担当をしていると、たまに驚くことがあります。

まったく同じ応募者が同時に複数の転職エージェント経由で応募がある時です。

こういう時、まちがいなく人事部としては、エージェントに連絡します。

『○○さんだけど、御社とA社の両方から応募があるよ』

この連絡が入るとエージェントのアドバイザーは、応募者に確認の上、最悪の場合、そのまま破断になって、強制退会させられる場合もあります。

エージェントを利用する時のマナーとして、同じ求人案件に他のエージェントから同時に応募しないというのは常識です。
これはエージェントを利用する際の契約書にも記載されています。

この問題が起きるケースではほとんどの場合、転職希望者のケアレスミスです。
複数の転職エージェントから同じ案件の依頼が来た時に、一社に依頼していたのに忘れて依頼をかけてしまう場合です。

1回ぐらいなら謝れば大丈夫でしょうが繰り返すと強制退会になりますので本当に気をつけてください。
あと、人事部としても自己管理ができていない人と考えて心証は最悪になります。

10、内定が出たら他社のエージェントに他に自分にあった会社があるか確認する

内定が出たらすぐに内定承諾を送る、というのはエージェント側からすると模範的な顧客の対応ですが、あなたの人生にとってはそれで良いかどうかは別問題です。

キャリアアドバイザーによっては内定が出たらさっさと承諾して欲しいと考える人と、もっと自分にふさわしい会社があるので、保険として内定は残しておいてそちらを狙おうと言ってくれる人がいます。

大切なことは目先の待遇だけでなく、自分のキャリアにとって冷静に考えて最善の選択ができるかどうかです。

内定を辞退した場合、転職エージェントは企業側に内定辞退の意思と謝罪を伝えないといけません。
実際に転職エージェントのアドバイザーに内定辞退の連絡をする時の気持ちを伝えると、
『虚無感7割と悔しさ3割』と言ってました。

自分がアドバイスして勝ち取った内定なのに辞退されるとそれまでの努力が何だったんだと思うそうです。
そりゃそうですよね。
でも、彼らも仕事なんですぐに切り替えます。

あなたもエージェントに気を使って乗り気じゃないのに内定を受け入れると後悔するかもしれません。
だから、内定が出た後はそのまま受け入れるんじゃなくて、ちゃんと客観的な意見をもらうために他社のエージェントに相談しましょう。

これは、自分のキャリアに対して妥協せずに意思決定をするためにとても有効なテクニックです。

まとめ:理想は3つ以上の転職エージェントに登録

いかがでしたか。
転職エージェントをうまく活用して転職を成功させたいなら、転職エージェントを掛け持ちして使うことが大切だと気づいて頂けましたでしょうか。

転職エージェントは、一切お金がかからない完全無料のサービスです。
にもかかわらず、あなたの転職のサポーターとして就職先が決まるまで親身にサポートしてくれます。

だからまずは以下の総合転職エージェントの中から2社、希望の業界に強いエージェントに1社、合計3社以上に登録しておきましょう。

その上で、同時に3社以上に登録し、実際にエージェントを訪問して面談を行い、エージェントのアドバイザーの質を見極めましょう。

おすすめは、次の3つです。

企業や転職市場の正確な情報を握っている日本で最大の転職エージェント会社のリクルートエージェント
リクルートエージェントの次の求人数を持っているDODA
サポートが手厚いパソナキャリア

私も転職の際はたびたびお世話になりました。

この中でもまずはリクルートエージェントを一番おすすめします。
転職にふさわしい時期かどうか、どんな求人があるかを非公開求人なども教えてくれて、最大の求人数を持っているためです。

転職支援サービス リクルートエージェントの公式サイトはこちら

もし、正社員の経験が1年未満ならリクルートエージェントと合わせて、職務経験が短い第二新卒を専門に転職支援しているリクルートグループの『就職Shop』を活用しましょう。

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リクルートエージェントに登録する5つのメリット

メリット

1、業界最大級の非公開求人数

転職活動を進めるにあたって重要な要素である「求人数」。
リクルートエージェントでは一般公開している求人の他、10万件以上の非公開求人を取り揃えています。

応募が殺到しすぎるから、企業戦略上一般公開できない重要求人だからなど、非公開にせざるを得ない魅力的な求人に出会うことができます

2、実績豊富なアドバイザー

転職の相談相手は、誰でも良いというわけではありません。
業界や業種によって、転職に必要な情報や知識は異なります。

リクルートエージェントは、各業界・各業種に精通したキャリアアドバイザーが、求職者の希望やスキルに沿った求人を、厳選して紹介くれます。

3、充実した転職サポート

リクルートエージェントのアドバイザーは、求人紹介をするだけではありません。
提出していただく職務経歴書・履歴書などの書類の添削、独自に分析した業界・企業情報の提供、志望企業への推薦など様々な転職サポートをしてくれます。

他にも参加者の80%以上に満足していただいている、リクルートエージェント主催の「面接力向上セミナー」にも無料で参加可能です。

4、内定辞退も受託お任せ

一度、転職した方ならわかりますが、内定を得る会社も『保険として受けた滑り止めの会社』から『第一志望の会社』までさまざまです。
第一志望の会社から内定を得たら滑り止めの会社は断るのですが、一人で転職活動を行うと自分で断りの連絡をいれないといけませんが、説得されたり何度も連絡が来ると結構ストレスです。
リクルートエージェントを活用すれば、そのような手間もすべてリクルートエージェントが代行してくれます。

5、年収交渉もお任せ

リクルートエージェントの担当者はとても熱心に転職者を売り込んでくれます。
そのため年収交渉も行ってくれるので希望の年収よりも上がることもよくあります。
元人事部での経験から言っても、書類や面接では伝わらない転職者の良さをしっかりと伝えてくれるので助かりました。

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