家族に内緒にしながらの転職活動の始まり

『行ってきます!』

『行ってらっしゃい!』

朝6時30分、いつもどおり家を出た。

いつもどおりの自転車に乗って、いつもと違う場所へ向かう。
家族は私が失業したことをまだ知らない。

愚痴は言ってるけど、まさか会社を辞めたとは思っていない。
私も自分の口から言えていない。

いつか言わないといけないけど、今日は言う勇気が出ない。

失業後に向かった所

向かった先は自転車で30分ぐらいのところにある大学だ。

事前にインターネットで図書館の利用方法を調べておいた。
会社は私服だったので、図書館に入るのも私服で入って利用手続きを済ませた。

まだ20代なので、傍目には大学院生ぐらいに見えたのかもしれない。
ときどき年配の人も歩いているからさほど自分が浮いているようには思えなかった。

図書館の利用手続きをしたのは本を読むためではない。
次の仕事を見つけるために何か資格の勉強をしようと考えていたのだ。

今さら資格を取っても転職に役に立つかどうかもわからない。
でも、何もせずに時間をつぶすことができなかった。

だが1つ問題があった、なんの資格を勉強しよう??

ノートパソコンを持ってきていたので、とりあえず転職に役立ちそうな資格を探してみた。

社労士と行政書士は持っているから、これで転職するのもありかもしれないな。
でも、実務経験がほとんどないからまずは下っ端から始まるんだろう。

だとしたら経理とかもできていたほうが得なのかな?

そんなことを思いながらいろんな資格を探した。

と同時に転職先も探した。
まずはリクルートエージェント、インテリジェンス、パソナキャリアなどに登録した。

資格を探しながら転職先も探す。

何をしたら良いのかわからないまま不安感だけが募り、なにかせずにはいられない気持ちで家族にバレるまでに早く次の職場を見つけないと。。

そんな焦ったきもちだけがあった。

図書館の自習室では、とりあえず『自分は止まっていない!前進してるんだ!』と言い聞かせたくて直近であった簿記の勉強をすることに決めた。
試験は2ヶ月後。

ちょうどよい勉強期間だ。

図書館で簿記のテキストを借りて、読み始めた。

不甲斐なさと申し訳無さに涙がこぼれる

『借方、貸方とか懐かしいな』

と思いながら、クビになった会社に入社が決まった時の親の喜びようを思い出したら、不覚にも涙がこぼれた。

会社に戻りたいとはぜんぜん思わなかった。

どうせ戻ってもまた嫌味を言われてパワハラを受けるだけ。
でも、とりあえず我慢して置けば俺は生活には困らなかったのか?
定年退職まで30年以上、我慢し続けるのか?
それはありえないな。。

こういう時、精神的、宗教的な言葉が頭の中に思い浮かぶ。

『人はパンのみに生きるにあらず』

別にキリスト教でもなんでもないけど、会社に勤める理由が
『生活のため』
だとしたらなんか虚しいと思った。

人生は生きるために生きるものなのか?

ビジネスマンに向かないと思った私の特徴

当時の私の年齢は29歳。

もう一度、転職に成功したとして何が待ち受けているのか?
自分はどうして会社でうまくいかなかったのか?

私は物事を深く考えるクセがあった。

『なんでそれが必要なんだろう?』

1つ指示を出されたら、その指示の意味まで考えるクセがある。

『なんで指示の意味まで考えるんだろう?』

黙ってやればいいのに、意味まで考える理由を考え直してみた。

私は相手の要望に100%ではなく、120%で応えたいという思いをもってしまう。

『机を並べなさい』

と言われたら

『なるほど、お客さんが来るから会議室をキレイに見せて、
 会社への印象を良くしようと考えているわけだな。
 ということは、トビラを開ける時に鳴るギーーという音も鳴らないように油をさしておかないと、
 ホワイトボードに薄っすらと残っている書き跡もちゃんと消すために雑巾で拭いておこう。
 机を並べたらローラーが回転して動かないようにロックをかけておこう。』

このように意味を考えて先回りして全部をうまく整えようと考える。

一見、よくできるビジネスマンのようだけど、1つ欠点がある。
こういったことを考え出すと思考が1点に集中してそれ以外のことがすっかり頭から抜け落ちるという点だ。

次の仕事はどんな職種が自分に適しているのか

専門職以外のビジネスマンにとっては、段取り良くテキパキと仕事をこなす実務能力が問われる。

100点のものを120点にできれば良いことかもしれないが
10個ある仕事のうち、1つは120点になっても他が40点以下だとダメダメだ。

ビジネスマンに求められているのは、
10個ある仕事を全て60点以上で仕上げることだ。
80点以上ならなお良い。

どれか1つでも赤点(40点以下)があるとアウトだ。

ということは私は、だめだめだ。
会社員にはなれないんじゃないか?

専門職か起業しか生きていく道は無いのかもしれない。
逆に言えば、私の生きていく道は専門職なのかもしれない。

私はどんな仕事が向いているんだろう。

今まで取った資格とかを使わないともったいないという思いを捨てて、
自分がどういう時に喜びを感じたのか、
どういう時にやりがいを感じたのか、
どういう時に人から感謝されたのか、
自分のことを深く見つめ直す機会をもらえたのが今回の失業だったなと思い返した。

となると、まずは自分のことをもう一度見つめ直そうと決めた。

1日の中でスケジュールを決めた。
簿記の勉強を1日3時間
自分を見つめ直すのに1日1時間とってとりあえず1週間やってみよう。

退職した時に最後にもらったボーナスはとりあえず給料の2か月分ぐらいある。
その後の失業手当もある。

ゆっくりするつもりも、焦るつもりはないけど、
真剣に考えよう。

『Festina lente(ゆっくり急げ)』

続く

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