ここで成果を出せないならどこに行っても同じだ!は大ウソな5つの理由

井の中の上司、転職を知らず


今の仕事は私に合っていないと思いまして、他の仕事を探そうと思います。
だから、来月末で会社を辞めたいと考えています。

こう切り出した部下に対してほとんどの上司は引き留めに入ります。

『甘えるんじゃない!』
『根性が無い!』

などの言葉もよく言われますが、その中で上司がドヤ顔で言う慰留の言葉で次のセリフが有名ですね。


ここで成果を出せないならどこに行っても同じだ!

私が人事部だった頃、退職しようとする部下を引き留めようとその部署の上司がよく言っていたの思い出します。

このセリフを言われるとたいがいの退職希望者は言葉を失います。


今までこの会社で成果を出したことが無い自分は何も言い返せない。。

仕事ができる上司の言葉だからそうなのかしら?って思っちゃう。

でも、私は知っています。

その上司のセリフに何の根拠もないことを。

今回は上司が部下の退職の引き留めに使うこの名言が大うそである5つの理由を説明します。

ここで成果を出せないならどこに行っても同じだ!が大ウソの5つの理由

1、転職経験が無く、ほかの会社の内情を知らない奴が言っている


一度も転職したことが無く、新卒で採用されてからずっと今の会社に勤めている上司ほど、他の会社を何も知らないなんてことはよくあります。
だから、逆に他社のことを知らない無知から出てくる言葉です。

このことに知ったのは、社員リストを作成している時でした。
各部署の社員の職務経歴を調査していると、一度の転職したことがなく他社のことを知らない人ほどドヤ顔で部下を引き留めにかかっていることが分かりました。

無知ゆえに、それが正しいと思い込んでいるとても怖い事例です。
転職するかどうかという部下の人生を左右するイベントを思い込みで話してるんです。

だから、上司がこの発言を言っても真に受けてはいけません。

2、同じ部署内で退職者を出さないことが上司のノルマになっている


部下に辞めてほしくないというのもありますが、部下が辞めると上司のマネジメント評価が下がってしまうんで、辞めさせないようにするノルマがあります。

なんのことはない。
結局、部下が辞めると自分の評価が下がってしまうので、それを避けるために引き留めているんです。

その際、成果を出せていないことを自分の指導不足にあるのではなく、部下の責任に押し付ける意味合いがあります。

だから、上司から『どこへ行っても同じ!』と言われたら、まずはその上司の過去のマネジメント力を思い返しましょう。
きっとまともなマネジメントができていなかったはずです。

3、日本では1社に長く勤める人材が優秀とみなされる


転職が一般的になったとはいえ、やっぱり日本では1社に長く勤める人材が優秀とみなされる傾向があるため、成果が出ていない部下には社内で成果を出して継続してほしいという思惑があります。

転職して成果を出すよりも、今の会社で成果を出せる人材こそ優秀という発想は日本独特です。
私にはさっぱり理解できません。

でも現実に1社に長く勤められた人は、表彰の対象になります。
たとえ大した成果を出していなくともです。

でも、他人がどう評価しようが自分の人生は自分で決めて切り開いていくものです。
今の仕事に対してやりがいを持てないなら、転職回数など気にせず自分がやりたい仕事と出会えるまでしっかりと探しましょう。

4、成果を出せる人はどの会社でも成果を出せるといのはただの思い込み


成果を出せる人材はどの会社でも成果を出せると考えているのはただの思い込みです。

私が人事コンサルタントをしていた頃、前職で成果を出せていた人材が全く成果を出せないなんてことはよくありました。
逆もしかりです。

外資系コンサルティング企業に勤務し、成果を出していた人が、日本のメーカーに転職しガチガチのルールに縛られた社内のシステムに慣れず、結果的に何の成果も出せずに退職した事例などもありました。

またアパレル業で店長から降格された人材が、幼稚園に転職し1年で指導主任にまで登った人もいます。

つまり、成果を出せるかどうかは企業風土とその人の適正にかかっているということです。
無理に今の職場で成果を出そうともがくのは無駄に労力を浪費するだけです。

5、自分の適性と合った職種に勤めると能力を発揮できる


自分の適性を知らずに就職に失敗する人がとても多いですね。
でも仕方のないことです。
働き出して自分の適性といのは見えてきます。
だから、自分の適性が見えてきたら無理して勤めようとせず、早めに転職した方がその人のためです。

人事部に勤めていたころ、ぜんぜんダメダメでしたが、高卒で20代前半だったので、将来性を見込んでお情けで入社させた人材が会社で一番の成績を上げたなども見てきました。

有名なところでいえば、iPS細胞の研究でノーベル医学賞を受賞した山中伸弥教授です。

山中伸弥教授は、臨床医として国立大阪病院整形外科で研修医をしていた頃、指導医から『じゃま中』と言われて罵倒、侮辱されて使い物にならなかったそうです。

ところが周知のとおり、その後に研究医に転向しiPS細胞の開発に成功し一躍、有名人になりました。
これこそ適性と仕事がガッチリ適合した時の良い例です。

転職しようと思ったときに、
『ここで成果を出せない奴はどこに行っても同じだ!』
と言われてひるんでしまって転職を諦めるのも自分、上司の意見に流されず自分の人生を切り開いていくのも自分です。

20代やそこらの世間を知らないあなたは、年上の上司に言われると心が揺らぐと思います。
でも、世の中に仕事はたくさんあります。

むしろ、たまたま今勤めている会社で成果が出ることを期待するよりも、自分の適性に気づいたら早めに転職する方が絶対に人生は楽しく仕事にもやる気を持って取り組めます。

最後に私が人事部にいた頃のある営業部の人材の話をします。

営業として入社したMさんは、3年過ぎても営業の成果が出ず、自分の適性に合った仕事を探そうと転職を考えました。
32才のころです。
ところが上司に『ここで成果を出せない奴はどこに行っても同じだ!』と説得されて転職を諦めました。
その後、45才を過ぎいよいよ営業として成績が出ないと、会社はその人を『在庫管理部』に移しました。
在庫管理部とは、地下の10畳ぐらいの狭い部屋に、ネジやナットなどの在庫を管理するだけの部署です。

つまり、できない社員の掃き溜めです。
彼は今も地下の狭い倉庫でネジやナットの数を数えるだけの仕事をずっと続けています。

32才ぐらいならまだまだ転職先はありました。
でもさすがに45才を過ぎてできることが何もない人材を雇う会社はありません。
Mさんは退職までずっと地下でネジやナットを数え続けるでしょう。

あなたはそんな人生を送りたいですか?

自分の適性が何かを感じたらまずは行動することです。
人事コンサルタントとして断言しますが、世の中に職は数千種類もあります。
だから、自分の適性に合った仕事は必ずあります。

ただ、あなたがそれを知らないだけです。

転職に成功した人の上手な転職の進め方

でも勢いだけで退職してから転職活動を始めるのだけはやめましょう。
失敗のない転職を希望するなら、転職活動を開始する際に、転職エージェントのいる転職サイトに登録することをおすすめします。

大切なことは、今すぐ転職する気持ちになれなくとも、退職してから転職活動を始めるのではなく、辞めたいと思ったときから会社情報を仕入れるために、まだ在職中に転職サイトに登録して情報収集を始めることです。

律義な人ほど退職してからゆっくり転職活動を行おうとしますが、賢いやり方ではありません。

実際に私が人事部にいた頃に転職の面接に来た人の3人に1人は在職中に転職活動をしていました。
その方が転職予定の会社と交渉を有利に進めやすくなります。

在職中に転職サイトに登録すべき理由は3つあります。

1つ目は、実際に転職を3回経験したので分かりますが、退職までに溜まったストレスや疲労は半端ないためです。
限界に達すると転職サイトに登録する気力すら無くなります。

2つ目の理由は、転職せず自宅でゆっくり過ごす生活に慣れると転職へのモチベーションを戻すのは想像以上に大変だからです。

3つ目の理由は、退職後に空白期間を作ってしまうためです。
空白期間が半年を過ぎると次の転職は致命的に難しくなります。

元人事部として本音で語りますが、転職に成功している人は例外なく転職サイトに登録して、気になる求人情報をストックしておくだけでもおこないましょう。

転職サイトに登録すると『転職という選択肢』ができて心にゆとりが生まれ、『色々な会社情報』を知っておくことで心が折れて倒れる前に転職という手が打てるようになります。

転職サイトは登録無料です。
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おすすめの転職サイトはやっぱりリクルートエージェントです。
私も転職の際はたびたびお世話になりました。

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リクルートエージェントに登録する5つのメリット

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元人事部での経験から言っても、書類や面接では伝わらない転職者の良さをしっかりと伝えてくれるので助かりました。

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